バスケットボールにおけるポイントガードは、最も重要なポジションと言っても過言ではありません。
そんなポイントガードについて、あなたは以下のようなことが気になっていませんか?
- 自分ってポイントガードに向いてる?
- ポイントガードを任せられたけど、何すればいいの?
ポイントガードといっても、様々なタイプの選手がいるので、「これが正解!」というものはありません。
しかし、具体的なポイントガードの特徴を知っておくことは必要だと思ったので、解説することにしました。
私は中学生にバスケットボールを15年以上指導した経歴があり、ガードにプレーを教え込み、大会で優勝した実績がたくさんあります。
JBA公認のコーチライセンスも取得していますよ↓↓↓
そんな私がこの記事で、ポイントガードに向いてる人の性格をはじめ、求められる役割やスキルをご紹介していきます。
本記事に書いてあることをマスターできれば、チームメイトや監督から信頼される司令塔になれますよ!
この記事はこんな人にオススメ
- チームでポイントガードを任されたけど、何をすればいいかわからない
- 試合の結果に伸び悩みを感じている
- ポイントガードとして、プレーの幅を広げたい
- 自分はポイントガードに向いているか知りたい
ポイントガードに向いてる人の性格5選
ポイントガードに向いている人は、以下のような性格の持ち主です。
- 相手が伝えたいことを理解できる
- 自分の意思をハッキリと伝えられる
- 分析力がある
- 冷静な判断ができる
- どんな時も諦めない
全て当てはまっている必要はありません。
人はあらゆる要素を持ち、その傾向の違いは、その人独自のスタイルを形作ります。
どれか1つでも自分の性格と当てはまっていれば、ポイントガードに向いている可能性がありますよ。
相手が伝えたいことを理解できる
ポイントガードに向いている人は、相手の伝えたいことをしっかりと理解できる力の持ち主です。
「コート上の監督」と呼ばれるポジションであるポイントガード。
自チームの監督が、どんなプレーをして欲しいのかを汲み取れなければいけません。
また、味方や相手の選手がどんな気持ちでプレーしているかにも気づけることは、一流のポイントガードには必要な要素です。
自分の意思をハッキリと伝えられる
ポイントガードのポジションには、自分の意思をハッキリとわかりやすく伝えられる性格の人が向いています。
コート上の司令塔であるポイントガードは、他のポジションの選手へ指示を出すなどリーダーシップを発揮し、味方を動かすことができる必要があります。
相手が先輩であっても、試合中はしっかりと自分の意見を伝えられなければいけません。
自分のプレーばかりではチームをまとめることはできませんから、ポイントガードに向いている人は、コミュニケーション能力が高く、チームから信頼されている人が多いです。
分析力がある
ポイントガードを務める人には、自チームの強みを把握し、相手チームの弱みを最大限に突く戦術が選択できる、高度な分析力が必要です。
例えば、自チームと相手を比べた時、相手には総合力で負けていても、マッチアップの単位で見た時に、
- 身長(またはスピード)は勝っているから、ここの1対1で勝負させよう
- この人はマッチアップで負けてるけど、シュートが得意だから、自分がディフェンスを引き付けてパスを出し、シュートを打たせよう
など、個人の力や状況を分析した上で、自分が最善だと思う選択ができる選手はバスケットIQが高く、ポイントガードに向いています。
冷静な判断ができる
ポイントガードには冷静な判断力が必要です。
自分が活躍することだけを考えてプレーする人に、ポイントガードは向いていません。
バスケットボールは自分1人だけではなく、5人で協力すれば勝てる可能性が高まる競技だからです。
常にコートの状況を冷静に判断し、チームが勝つことを最優先に考え、感情ではなく論理的に物事を進められる性格が望まれます。
どんな時も諦めない
ポイントガードには、どんな試合状況でも決して諦めない気持ちが必要です。
バスケットボールというスポーツは、流れが行ったり来たりする競技性があります。
流れが悪い時に、どうプレーすれば自チームに波が来るのかを常に考えながらプレーしなければなりません。
スラムダンクの安西先生も「諦めたらそこで試合終了ですよ?」と言ってるように、ポイントガードは誰よりもチームの勝利を信じ、戦い続ける必要があります。
ポイントガードに向いてる人|求められる役割
ポイントガードの役割って、具体的にどんなプレーが求められているのか、よくわからないという人は多いかもしれません。
そこで、ポイントガードに求められる役割を、わかりやすい言葉にしてまとめました。
- ボールキープ
- アシスト
- ゲームメイク
ボールキープ
ポイントガードには、ボールキープの役割が求められます。
様々な場面でボールを失わないようキープする力が必要なポイントガード。
具体的なシーンは以下の通りです。
- ボールをフロントコートへ運ぶ時
- 相手にプレッシャーをかけられたので切り抜ける時
- 1対1で相手を抜く時
- ゴール下など狭い場所でもキープする時
ボールキープをするには、力強いドリブル力に加え、粘り強いピボット力が必要になります。
どんなに厳しい状況でもボールがコントロールできるよう、常にハンドリングの向上を目指しましょう。
アシスト
ポイントガードは、味方へボールをスムーズに繋げ、得点をアシストする役割を求められます。
もちろん、ポイントガード自身が得点の基軸となっても良いのですが、味方のプレーを活かすのも、このポジションの大切な役割です。
自分が点を取る強い意志を持ちつつ、確実にフリーになっている選手にパスを送り、得点を演出させる役割も担っています。
ゲームメイク
ポイントガードは、「コート上の司令塔」とも呼ばれ、ゲームメイクを行うポジションです。
ゲーム(GAME)は「試合」を意味し、メイク(MAKE)は「作る」を表します。
上記の文字通り、試合を作るポイントガードは、自分の判断で1つでチームの勝ち負けが左右されることを自覚しなければなりません。
- このマッチアップは高さで勝ってるから、インサイドでプレーしてもらおう
- さっき3ポイントシュートが入って調子が良さそうだから、もう1本打たせてみよう
- この選手はシュートが上手いから、自分にディフェンスを引き付けてパスを出そう
上記のように、自チームの勝利に必要なことに気づき、味方とのコミュニケーションでそのプレーを実現させる役割をこなす必要があります。
そのためにも、普段の練習中や試合前などから、チームメイトの細かな変化に気を配っておくことで、ゲームメイクが上手いポイントガードとして成長することができるでしょう。
ポイントガードに向いてる人|必要なスキル
ここからは、良いポイントガードになるために必要なスキルを解説していきます。
以下の順番で、それぞれ説明していきますね。
- ゲームの流れを読む能力
- 味方が気持ち良くなれるパス
- ディフェンス力
ゲームの流れを読む能力
バスケという競技は、流れが行ったり来たりを繰り返します。
その流れをうまく読み、着実に次の一手を打つことができるチームが、安定して勝ち続けられるチームになります。
ポイントガードは、そのバスケの試合の流れを読み、次はどういう一手を打つべきかを見極める力を求められます。
ゲームの流れを読む上で重要になってくる考え方、それは、
点ではなく線で考えること、です。
点で考えるということは、その場その場だけしか考えられないということです。
その場しか考えられなければ、ゲームの流れがどう動いているかを読むことはできませんよね。
ゲームを点ではなく、線で考えられると流れが見えてきます。
例えば、3分間点が取れてない時間帯があるとします。
下の図のように、その場その場を点としてでしか考えられないと、3分もの間、点が取れてないことに気づけません。
3分間という時間帯を1本の線として繋げて考えられれば、しばらく点が取れていない状況に気づけます。
そうなれば、着実に1本決めて、「しばらく点が取れていないという状況を、どう打開するか?」という次の一手が見えるはずです。
その際、どういうフォーメーションを採用するかは、チームの決め事だったりその時の状況によります。
しかし、バスケの試合を線で見ることができれば、ポイントガードとしてどう指示をすべきかが必ず見えてきます。
ポイントガードは「コート上の司令塔」とよく言われますが、その理由はここにあるんですね。
チーム内で、ゲームの流れを最も理解しているべきなのは、ポイントガードの選手なのです。
ぜひ、点ではなく線で見る、ということを意識してみましょう。
味方が気持ち良くなれるパス
極端な話をすると、パスが全くできないポイントガードなら、誰もボールが触れずにシュートチャンスが潰れてしまいます。
これでは、ポイントガードである意味がないですよね。
チームメイトが気持ちよくバスケをするためには、1人1人の選手が欲しいタイミング、欲しい場所でパスをもらうことが一番でしょう。
このように、味方の気持ち良くなれる「ツボ」を理解してパスを送ることが、ポイントガードに必要なスキルになります。
味方の選手が気持ち良くなってくれば、チーム全体が波に乗っていくので、ゲームの流れを自チームに引き寄せることが可能ですよ。
ディフェンス力
オフェンスの流れを作る最初の起点になるのは、全てポイントガードです。
しっかりとしたポイントガードが不在のチームは、どれだけ個人能力が高くても一気に弱体化してしまいます。
このことを逆に考えてみましょう。
ポイントガードのディフェンスが非常に上手く、相手のポイントガードを封じ込めることができれば、相手チームは事実上「ポイントガード不在のチーム」になってしまいます。
そうして相手を弱体化できるポイントガードは、まさに一流と言っても過言ではありません。
代表的なポイントガードを紹介
最後は、
「ポイントガードといえばこの選手!」
という代表的なプレーヤーをご紹介していきます。
【NBA】クリス・ポール
華麗なゲームメイクから、「ポイントゴッド」とも呼ばれるクリス・ポール選手。
まさにポイントガードの神様と呼べるほど、バスケットIQが高い選手です。
味方の強みと相手の弱みを認識し、チーム全体が気持ちよくプレーできるよう心がけていることがわかります。
【Bリーグ】富樫勇樹
富樫勇樹選手は、Bリーグ初の1億円プレーヤーとなった経歴を持ちます。
相手ディフェンダーのタイミングをずらして打つ3ポイントシュートなど、高い攻撃力があることが、素晴らしいゲームメイクに繋がっていますよ。
富樫勇樹選手の自叙伝である書籍も、ポイントガードにはとても参考になります。
値段もお手頃なので、ぜひ一度読んでみて下さい↓↓↓
【スラムダンク】宮城リョータ
漫画『スラムダンク』の登場人物である宮城リョータから、ポイントガードというポジションを知った人も多いのではないでしょうか。
「ドリブルこそ、チビの生きる道なんだよ」というセリフには、欧米と比較して平均身長が低いと言われる日本人を、大いに勇気づけました。
山王のプレスディフェンスを破ったり、先輩でも関係なく強気で指示するところは、とても参考になりますね。